日本におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)への取組状況

2025年の崖対応やデジタル変革によるメリットを得られるDXの推進は、多くの企業の経営者層にとって課題・急務となっています。

 

株式会社電通デジタルが実施した「日本における企業のデジタルトランスフォーメーション調査(2019年度)」によれば、国内企業の約7割がDXに着手済みと回答しています。

 

具体的なDXへの取り組みとしては、データ活用戦略の策定、組織やIT人材の開発・育成に注力するといった施策を展開しているようです。

 

しかし、諸外国と比較したときには国内企業のDX推進が遅れをとっているという状況にあります。

 

スイスのビジネススクールIMDが発表した「デジタル競争ランキング」で日本は23位で、2位を獲得したシンガポールや10位の韓国と比較するとアジア圏の中でもかなり遅れをとっている結果です。

 

その結果、日本からはデジタルディスラプターが生まれていません。

 

デジタルディスラプターとは、クラウドやAIIoT、ビッグデータというようなデジタルテクノロジーを活用して、既存の業界の秩序やビジネスモデルを破壊するプレイヤーのことをいいます。

 

具体的には、デジタルの力でEC販売を変革したAmazonや、民泊という概念を変えたAirbnb、スマートフォンアプリでタクシーを利用できるようにしたUber、ストリーミングサービスで音楽の聞き方を変えたSpotifyなどが挙げられます。

 

デジタルディスラプターの多くはデジタルネイティブな新興企業です。新興企業であるからこそ、従来からのしがらみや縛りがありません。デジタル化が進んだ新時代に最適化したビジネスモデルで業界に参入することで、業界のシェアを奪っていきます。

 

このようなデジタルディスラプターが登場したことにより、そのプレイヤーが属する業界は大きく変革を遂げざるを得なくなっています。

 

しかし、日本からは目立ったデジタルディスラプターは登場していません。

 

その理由は、レガシーシステムに起因するものだとされています。

 

また、日本でDXが進まない理由として、経営者層の知識・理解不足も挙げられています。

 

CDO(最高デジタル責任者)が集まる団体、一般社団法人 CDO Club Japanの調査によると、「企業のデジタル改革が進まない理由」の回答のトップは「経営者層の知識・理解不足」でした。

 

近年、DXというキーワードは広く認知されてきており、多くの企業でもデジタルに対する取り組みが始まっています。

 

しかし、経営層の理解がないままで進めるDXは成功しません。

 

このように日本のDXは諸外国とは異なる問題でデジタル改革の障害を抱えており、日本におけるDXは「日本型DX」として認識し推進していかなければなりません。

 

このまま日本国内の企業のDXが遅れてしまうと、日本企業は今以上に国際的なデジタル競走に取り残されてしまうことでしょう。